2002.9.1


所沢市指指定有形文化財/絵画
指定日:昭和44年(1969年)6月27日
所在地:所沢市元町

この絵の画面は縦41センチ・横61センチで画面右上に潅木が茂り、崖とも見える斜面下の水辺の岩にとまった一羽の雄の山鳥が紙本(紙地)に描かれています。
喉を潤した山鳥が岩上にとまって、岸辺に打ち寄せる波を見ながら、しばし体を休め次の飛躍をしようとする瞬時を表わしています。
画面は水墨基調で、主題の山鳥は全体の精緻な線描で表現し、動きのある姿態を巧みにとらえています。
嘴の線描は鋭く、目に生きた輝きはいいがたい迫力を持っています。
斜面の崖と岩は線描を用いずに淡墨をもった全体の輪郭を表わし、濃淡で岩ひだの陰影をつける、いわゆる没骨(もっこつ)描法を用いています。
また、崖と岩に生える草や苔は濃墨による点描で表わし、全体に柔らかな趣をだしています。
対照的に右上の潅木と波は線描で表現し、水際の波が大きく盛り上がり岩にあたって砕ける波涛の描写が感動を与えています。


参考文献:所沢市定文化財 市教育委員会文化財保護課発行

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